股関節形成不全 <犬>

概要

Overview

股関節形成不全とは、犬の股関節が発育の段階で形態的な異常を起こし、様々な症状を引き起こす病気です。一般的に両側の股関節に発症することが多いといわれておりますが、片側性の場合もあり、大型犬や超大型犬での発症が多くみられます。

股関節形成不全の診療フローチャート
 

股関節形成不全<犬>図

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

原因は遺伝的素因や、成長期の偏った栄養や運動などが関与しているといわれています。これらの原因によって、大腿骨を受け止める骨盤のくぼみ(寛骨臼)が浅かったり、本来は丸い大腿骨の先端が変形していたりするために、うまく関節がかみ合わず歩行の異常などが現れます。

症状

股関節形成不全の症状は生後 4 - 12 ヶ月ごろに確認されることが多いといわれていますが、 2 - 3歳になってから症状が現れる場合もあり、次のような症状がみられます。

・横座りをする
・腰をふるように歩く(モンローウォークといわれています)
・四肢をつっぱるように歩く
・ウサギ跳びのように後ろ足を一緒に動かして走る
・立ち上がるのに時間がかかる
・高いところからの昇り降りや、運動することを嫌がる
・立っているとき、後ろ足の左右の接地点間隔がせまい 
 

治療

犬の年齢や症状、股関節の状態、飼い主の希望などによっても治療法は異なりますが、一般的には、内科的治療(保存的)と外科的治療があります。

●内科的治療(保存的)
鎮痛剤やレーザー療法などによる痛みの管理や、運動制限、肥満を防ぐための体重管理などを行います。内科的治療で症状が緩和され、良好な生活を送れるケースもありますが、症状が重度な場合や内科的治療を行って症状の改善がみられない場合などは、外科治療を行います。

●外科的治療
股関節形成不全の手術には「骨盤 3 点骨切り術」「股関節全置換術」「大腿骨頭切除術」などがあります。犬の症状や関節の状態になどによって、適応時期や手術方法が異なります。また、外科的治療を行う場合は、麻酔のリスク、手術後の安静期間やケア方法、費用につきましても、かかりつけの動物病院とよくご相談ください。

予防

幼齢期に過剰な栄養を与えたりすることは、股関節形成不全を発症させる原因といわれておりますので、注意が必要です。また、股関節形成不全がある犬の場合は、症状の進行を防ぐために体重管理が大切です。肥満にならないように、日頃からのこまめな体重管理を心がけましょう。また、フローリングなどの滑りやすい床材は避ける。足の裏の毛が伸びてくる犬は、滑らないようにするため足の裏の毛を短くカットする。ジャンプや過度な運動をさせないなど、日常生活での注意も重要です。犬に股関節形成不全が疑われるような症状が見られた場合は、早めにかかりつけの動物病院に行きましょう。

病気のデータ

Disease data

病気のかかりやすさ(%)

平均年間通院回数
通院1回あたりの平均単価
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みなさんからのコメント

Comment
保護犬のマルチーズで推定9歳です。
2026-03-29 11:42:02
お迎えして3年が経ちます。先週ぐらいからおすわりを指示してもなかなか座らなかったり、お昼寝後の立ち上がり時に右後ろ足のよろけが何度か見られたので受診したところ、股関節形成不全と診断されました。ドワーフ体型で歩行がガニ股気味ではありましたが、これまでおすわりを嫌がったりよろけたりはなかったので、早期に気づいてあげられず悔やんでいます。年齢的に内科的な緩和ケアとなりそうでしょうか。
アニコム獣医師
2026-03-31 09:07:36
>保護犬のマルチーズで推定9歳です。様
股関節形成不全では、内科的治療だけでは痛みのコントロールが難しく、生活の質が著しく低下している場合に外科的治療が検討されます。
ただし、加齢に伴い変形性関節症を併発しているケースや、持病などにより麻酔リスクが高い場合は、慎重な判断が必要です。そのため、最適な治療法については、わんちゃんの股関節の状態をよく把握しているかかりつけの先生とご相談ください。
れおママ
2024-12-07 09:39:13
きのう我が家の1歳7ヶ月になるイングリッシュセターが散歩中に突然歩けなくなり、股関節形成不全と診断されました。
若いオスで、活発な犬種だけに運動制限をどうストレスなく行なうか悩んでいます。
暖かくなればプールはいいですか?何がアドバイスお願いいたします。
アニコム獣医師
2024-12-10 15:13:04
>れおママ様
進行を防ぐために、床材を工夫したり、激しい遊び・ジャンプを避けることが多い一方で、過度な運動制限も関節拘縮や筋力低下に繋がる場合があります。治療の一環としてプールを使用することもありますが、その場合は適切な指導の下で行われます。プールは体重負担は減りますが、泳いだり水に興奮して走り回ると、股関節に負担がかかることもありますので、推奨される運動方法は先生にもご相談お願いします。
れおママ
2024-12-11 09:35:45
ありがとうございました。

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