白内障 <犬>

概要

Overview

目には水晶体と呼ばれるカメラのレンズと同じ役目をする器官があります。水晶体は正常な状態では透明ですが、白内障はこの水晶体の一部もしくは全部が何らかの原因で変性し、白く濁ってしまう病気です。

白内障のフローチャート白内障

 

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

白内障には加齢とともに発症する「老年性白内障」や、若齢のうちに発症する「若年性白内障」などがあります。一般的に、「老年性白内障」は加齢が原因となり、多くの場合は6歳以上の年齢で症状が現れますが、進行の程度は様々です。「若年性白内障」は2歳ぐらいまでに症状が現れ、遺伝的な素因があるといわれています。またその他の原因としては糖尿病などの内分泌疾患、外傷や中毒などがあります。

症状

白内障が進行すると、水晶体の白く濁る程度が強くなり、視覚障害が出てきます。柱や壁などによくぶつかるようになったり、段差につまずいたり、階段の昇り降りや暗いところで動くことを嫌がったり、ちょっとした物音にも驚くようになったりと、視覚障害による行動異常が起こります。

白内障のトイ・プードル(眼が白く濁っている)
▲白内障のトイ・プードル(眼が白く濁っている)

治療

内科的治療法は白内障の初期段階で行われます。点眼薬などにより、病気自体の進行を遅らせることができるといわれています。しかしながら、白内障は内科的治療で完治することがないため、根本的な治療には外科的治療法が必要となります。一般的には手術で、角膜を切開し水晶体を摘出する方法と、超音波で水晶体の内容物を細かく砕いて吸引した後に眼内レンズを挿入する方法があります。
白内障の手術については手技が難しく、専用の器具や設備などが必要となることが多いので、かかりつけの動物病院によくご相談ください。また、術後に犬が目をこすらないようにエリザベスカラーをつけたり、自宅で点眼薬の投与などをしたりするケアも必要となります。

予防

早期発見により、薬で病気自体の進行や症状の発現を遅らせることができますので、定期的な健康診断を受けることが大切です。ご自宅では、犬の目の色・行動異常などのチェックをこまめに行ないましょう。黒目の部分が白い、視覚障害に伴う行動異常などの気になる症状が見られる場合は、早めに動物病院にご通院ください。

病気のデータ

Disease data

病気のかかりやすさ(%)

平均年間通院回数
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みなさんからのコメント

Comment
ピーマン
2024-07-23 11:35:34
我が家のシュナウザー10歳女の子です!3歳から遺伝の白内障になら、今は右目が緑内障です!眼圧が高くこのまま下がらないと外科手術が必要と言われています!他に方法はないものでしうか!可哀想で、義眼なんて考えるのも怖いです!
アニコム獣医師
2024-07-24 13:08:22
>ピーマン様
緑内障は内科療法だけでコントロールが難しい場合には、眼の痛みや負担を軽減するために外科的治療が選択されることが一般的です。ですが、以前は義眼や眼球摘出が一般的であったものの、症状によってはそれ以外の方法が適応となる場合もございます。他の外科治療の適応可否についてはかかりつけの先生にもお問い合わせいただいたり、眼科専門医のセカンドオピニオンなどもご検討ください。

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