お散歩は運動のためだけでなく、においや音、他の人やどうぶつなど、さまざまな刺激に触れることができる貴重な時間です。飼い主さんがワンちゃんをリードして、楽しく安全にお散歩できるようにしていきましょう。

歩かない(立ち止まる)
ワンちゃんはお散歩好きなイメージがありますが、特に、お散歩デビューしたばかりは、外の環境に慣れていないため、散歩を嫌がったり、途中で立ち止まることがよくあります。
さまざまな原因が考えられますが、首輪や胴輪・洋服などがワンちゃんの体にあっていなかったり、病気やケガなど体調不良が原因となっているケースもあります。これらの原因は先に取り除いてあげましょう。
【不安や恐怖心が影響している場合】
・外の環境に慣れていないために怖がっている
・怖い経験などからテリトリーの外に出ることが不安になった
・散歩コースに苦手な対象(物や場所など)がある
▸歩かない時、立ち止まった時の対処法
慣れさせようと無理強いするよりも、優しく声をかけながら、刺激の少ない安心して歩けるエリアまで戻ったり、連れていきましょう。
▸首輪やリードに慣れてもらう
室内で遊ぶ時や、ごはんをあげる時などに装着することを習慣にしておくと、「首輪やリードをつける=楽しい」と良いイメージがつきやすくなるでしょう。
▸お散歩デビューのポイント
「散歩は楽しい」「飼い主さんと一緒なら大丈夫」と自信をつけていくため、散歩に慣れていないワンちゃんは、玄関の前や家の近くで短い距離を歩く練習から始めてみましょう。 アイコンタクトをとりつつ優しく声をかけたり、ご褒美で誘導したりしながら、ほんの少しでも歩けている時は、明るく優しい声でたっぷり褒め、慣れてきたら車や人の往来が少ない場所で練習するなど、少しずつステップアップしていきましょう。
どうしても歩かないときは、はじめは抱っこしたまま散歩し、途中で歩かせてみる方法もおすすめです。
▸苦手なもの怖いものに慣れてもらう
散歩に関する嫌な記憶や経験等が原因となっている場合、それらを完全に消し去ることはできません。慣れていくためには「少しずつ」「リラックスした雰囲気で」「良いことと結びつける」ことがポイントです。
まずは可能な範囲でお散歩の時間帯やコースを変えてみたり、好きなおもちゃを持って行ったりすることで、過去の経験を上回るような楽しい経験をさせてあげましょう。
どうしても避けられない物の場合には、対象物の手前で「ヨーイ・ドン」などと楽しそうに声をかけて、駆けっこに誘いながら走り抜け、「大丈夫だった」という自信をつけていくのもよいでしょう。
【成功体験から学習している場合】
過去に歩かない(立ち止まる)ことで、「飼い主さんの気を引くことができた」などの経験がある場合、それが成功体験となり、習慣化していくケースがあります。
▸立ち止まりそうになった時の対処法
ワンちゃんが立ち止まろうとした時は、明るく優しいトーンで名前を呼んでコミュニケーションをとりながら、そのままのペースで歩き続けてみましょう。
立ち止まってしまった時には、そのことに対して声をかけたり、抱き上げるなど、ワンちゃんにとってのご褒美となりうることは避けたほうがよいでしょう。
勘違いさせてしまわないためにも、ワンちゃんが歩きだすまでじっと待つか、一旦「オスワリ」や「フセ」などの号令をかけて、上手にできたご褒美として、ワンちゃんの好きなおもちゃやおやつなどで誘導しながら、歩きだすサポートをしましょう。
▸歩いている時は積極的にコミュニケーションをとる
飼い主さんに意識が向くことで、上手に歩くことができるだけでなく、散歩に「一体感」が生まれ、より楽しいお散歩になるでしょう。
上手に歩いている時は、「楽しいね」「いい子ね」など明るく優しい声で褒めながら歩きます。また、飼い主さんに注目しながら歩く練習として、お散歩の途中で名前を呼んでアイコンタクトをとったり、「オスワリ」「マテ」をさせるなど、積極的にコミュニケーションをとるのもよいでしょう。
このほか、お散歩コースを変えてみたり、歩いたり走ったりなどスピードに緩急をつけることでも飼い主さんに合わせる習慣がついていきます。ワンちゃんは飼い主さんの表情をよく見ているので、不安そうな表情は見せず、飼い主さん自身がワンちゃんとのお散歩を楽しもうとする気持ちや態度がとても重要です。
引っ張る
原因は以下のようにさまざまです。
・ワンちゃんが行きたい方向や歩くペースを決めている
・好奇心旺盛で好きなものを見つけると興奮する
・日頃からワンちゃん主導で物事が進む習慣がある
・リードが長すぎる
▸引っ張られた時の対処法
その場で立ち止まったり、進行方向とは違う方へ方向転換して歩きだすなど、ワンちゃんが行きたい方向へついていかないようにしましょう。
根気強く繰り返し、ワンちゃんが飼い主さんを気にして歩く様子が見られたら、歩きながら褒めてあげましょう。
▸飼い主さんがワンちゃんをリードして歩く
ワンちゃんが行きたい方向へ飼い主さんがついていくことが習慣になると、「自分が飼い主さんをリードしてあげなくちゃ」という使命感で、行動が強化されていくことがあります。ワンちゃんは飼い主さんに守られる存在で、飼い主さんをリードする必要がないことを覚えてもらうためにも、飼い主さんの横について歩くことを繰り返し練習していきましょう。
▸お散歩中のコミュニケーション
上手に歩いている時は、アイコンタクトをとって「お利口だね」と声をかけながら、「飼い主さんに注目しながら歩く方が楽しい」と教えていきます。
興奮しやすいワンちゃんが他の犬や人とすれ違う時には、「オスワリ」や「マテ」の号令をかけて、飼い主さんに注目させながらやり過ごす練習をしてみるのもおすすめです。
▸エネルギー発散
好奇心旺盛でエネルギッシュなワンちゃんは、歩くことに集中させたり、運動量を増やすことを目的に、歩くスピードを上げてみるのもよいでしょう。公園や広場でエネルギーを発散させることも方法の一つです。
また、興味のあるものの方へ引っ張りそうな気配を感じたら、一旦、クールダウンさせるために「オスワリ」などの号令をかけ、落ち着いてから飼い主さん主導でゆっくりと対象に近づいていくなど、コントロールしてあげることが必要かもしれません。
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渋々、私の後をついてきます。
ドッグランでも、私が歩かない限り歩きません。もぅ仕方ないと思ってます。新入り3ヶ月のチワワを迎えましたが、やっぱり歩きません。どうしたものやら
隣に生まれたところがあるためそちらに行こうとして立ち止まり散歩は歩きません。
どうしたらいいのやら
そう上手くいかないからみんな困ってるんだけどな。