猫のトイレのしつけ(2) <猫>

1.できていたはずのトイレが上手くいかなくなってしまった。

こんなときは、どうしたら良いのでしょう?考えられる原因と対応のポイントのご案内をします。

 

 

考えられる原因

 

 

猫は、もともとトイレの場所を1か所に決めておらず、縄張りのあちこちで排泄をしますが、その中でも排泄物を埋めやすい砂や枯れ葉の上などにする習性があります。室内にその条件を満たすトイレを用意すれば、たいていはそこでするようになり、失敗することはあまりないものです。猫がトイレを突然使わなくなるには、何らかの原因があると考えられます。

(1) トイレが汚れていた。
猫はきれい好きでニオイにもとても敏感なので、汚れているトイレには行きたがりません。

(2) トイレの砂やトイレ容器、トイレの場所に変化があっただけでも、トイレでしなくなってしまうことがあります。

(3)「トイレで排泄をしている時に突然大きな音がして驚いた」などの嫌な思いをした ことで、猫の頭の中で「トイレ=嫌な場所」と関連付けられてしまい、トイレに行きたがらなくなることもあります。

(4) 家族の方の長期不在やお留守番の時なども、不安やストレスからトイレで出来なくなることもあります。

(5)トイレの数が足りなくて、トイレでしなくなることがあります。

(6) 排泄した時に病気による痛みを伴うと、「トイレ=痛くなる場所」と考えてトイレを避けたり、トイレに間に合わなくなってしまったりということがあります。尿路疾患、膀胱炎、尿石症などの泌尿器系の病気や、下痢、便秘、腸炎などの消化器系の病気が原因となっていることがあります。


(1)から(6)のそれぞれの原因に対して、何か良い対応方法は?

(1)「トイレが汚れているから、トイレでしたくない 」と思わせてしまわないように、排泄物はこまめに片付けましょう。

(2) 最近、砂やトイレの容器、場所などを変えてからトイレでしなくなったというのであれば、変える前の状態に戻したり、以前と似た状態にして、猫が満足する状況を作ってあげましょう。

(3)(4)トイレの周辺を含め、トイレを猫にとって落ち着いて排泄出来る環境にしてあげましょう。

(5)多頭飼育の場合、トイレの数は「猫の数+1」が理想的です。
トイレの数が足りないようでしたら増やしてあげましょう。

(6) 上記の原因(1)から(5)に思い当たる点がない場合は、健康状態の確認のためにも 一度、動物病院さんにご相談頂くことをお勧めします。

 

 

2.スプレー行動(マーキング)をする

 

 

立ったままで少量のオシッコを壁やカーテンなどにひっかけますが、この行為をスプレー行動(マーキング)といいます。ニオイ付けをすることで縄張りを示したり、自分の存在をアピールしたりする行動なので、排泄行為とは別なものです。縄張り意識の強い、去勢をしていない男の子によく見られる行動ですが、その臭いはとても強烈です。

 

 

考えられる原因

 

 

(1)縄張りへの不安
引っ越しや部屋の模様替え、新しい家族が増えた、など急激な環境の変化によってスプレー行動が起こることがあります。自分の縄張りが何者かによって侵されたと考え、スプレー行動で自分のニオイをつけて、縄張りを守ろうとします。

(2)情緒的な不安
外出を自由にしていた猫を外出禁止にした時やご家族が長期不在になった時、あるいは普段からもっとかまってもらいたいと思っているなど、情緒的な不安を感じた時にもスプレー行動によるニオイ付けで気持ちを落ち着けようとします。

(3)他の猫からの刺激
発情期の猫が近くにいたり、窓からよその猫が見えたりした時に、自分をアピールしたり、縄張りを守ったりするために、スプレー行動が激しくなります。


(1)から(3)のそれぞれの原因に対して、何か良い対応方法は?
スプレー行為の場合、去勢手術も有効な解決策の一つにはなりますが、すでにスプレー行為が習慣化している場合や、多頭飼育の場合には、去勢手術だけでは 治まらないこともあります。


(1) スプレー行為の原因に環境の変化が考えられる場合で、環境を元に戻せない場合は、猫が変化に慣れるまでは安心できるよういつも以上に気配りをしましょう。

(2)(3)情緒的な不安や他の猫からの刺激が原因となっているスプレー行為の場合は、原因となっている不安要因を取り除き、猫が安心出来る環境を作ってあげましょう。
カーテンなどのご利用により、よその猫の姿が目に触れないようにして頂くこともお勧めします。

 

 

※「不適切な排泄やスプレー行為をしてしまう場所」についての対応方法

 

 

(1) 繰り返し同じところにしてしまわないようにするためにも、汚れた場所は素早く掃除をし、ニオイや跡をできるだけ残さないようにしましょう。

(2) 猫には食事の場所で排泄をしない習性があるので、排泄やスプレー行為をしてしまう場所で食事をさせることも有効だいわれています。

(3)排泄やスプレー行為をしてしまう場所の床に両面テープなどを貼り、猫が行きたがらないようにして頂くと良いでしょう。

引っ越しや部屋の模様替え、新しい家族が増えた、など急激な環境の変化によってスプレー行動が起こることがあります。
自分の縄張りが何者かによって侵されたと考え、スプレー行動で自分のニオイをつけて、縄張りを守ろうとします。

(2)情緒的な不安
外出を自由にしていた猫を外出禁止にした時やご家族が長期不在になった時、あるいは普段からもっとかまってもらいたいと思っているなど、情緒的な不安を感じた時にもスプレー行動によるニオイ付けで気持ちを落ち着けようとします。

(3)他の猫からの刺激
発情期の猫が近くにいたり、窓からよその猫が見えたりした時に、自分をアピールしたり、縄張りを守ったりするために、スプレー行動が激しくなります。

※コメント欄は、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。予めご了承ください。

お近くの動物病院をお探しの方はこちらアニコム損保動物病院検索サイト

みなさんからのコメント

Comment
ぎん
2023-06-03 06:40:27
猫を保護しました。最初はおとなしくてトイレも完璧でしたが、1ヶ月たったころからトイレでうんちはしますがオシッコはあちこちでスプレーしてるせいかトイレでしなくなりました。その頃から急に噛むようになり困ってます。

コメントを書く

※20文字以内で入力してください
※200文字以内で入力してください
画像
最大3ファイル / 64 MB 制限 / 許可されたタイプ: png gif jpg jpeg

アニコム損害保険株式会社

アニコム損害保険は、ペット保険を通じて、飼い主様の涙を減らし笑顔を生み出す保険会社を目指しています。

保険金支払データの分析を通じ、どうぶつがケガをしない、 病気にならないための情報の提供など、予防促進に取り組んでまいります。