虹彩膿瘍(こうさいのうよう) <うさぎ>

概要

Overview

うさぎによく見られる眼の疾患の一つに、虹彩膿瘍があります。
虹彩は網膜に届く光の量を調節している器官ですが、この虹彩に膿瘍を形成する疾患が虹彩膿瘍です。虹彩と毛様体(もうようたい)、脈絡膜(みゃくらくまく)をまとめてブドウ膜と呼びますが、虹彩膿瘍はいわゆるブドウ膜炎の一つです。

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

外傷や角膜に損傷性の孔(あな)があくことによる重度の角膜炎から発症する場合と、全身の感染症が原因で発症する場合の二つに分けられます。後者の場合は、パスツレラ菌や連鎖球菌のような細菌やエンセファリトゾーンのような原虫が原因の感染症であることが多いようです。

症状

眼房(※1)内に黄色から白色の膿瘍がみられ、膿瘍が水晶体や角膜に癒着していることもあります。充血を伴い、膿瘍部の周囲には虹彩の血管新生(※2)がはっきりと認められます。続けて緑内障を発症することがありますので注意が必要です。
※1.角膜と水晶体で囲まれた部分を眼房といいます。虹彩を境にして前面が前眼房、虹彩の後部で水晶体の前が後眼房です。この中は房水に満たされています。
※2.炎症や刺激、組織の損傷などの環境因子の変化に応じて、組織で新しい血管が必要になり 新しい血管が既存の血管から形成されることを血管新生といいます。

治療

抗生物質の点眼および内服を行います。回復に時間を要することが多い疾患です。
外科的に切除することもありますが、この場合、眼内切開により緑内障等の合併症を起こす可能性があること、またうさぎの外科手術を行う病院が限られていることから、うさぎの専門病院にご相談いただくことをお勧めします。重症な場合には眼球を摘出することもあります。

予防

感染が原因でかつ多頭飼育の場合には、他のうさぎへの感染を予防するために感染したうさぎさんを隔離しましょう。
眼の異変はよく観察することによって早期発見することができます。
早期治療により重症化しないように気をつけましょう。

病気のデータ

Disease data

病気のかかりやすさ(%)

平均年間通院回数
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