口内炎 <猫>

概要

Overview

口の中の粘膜である舌や口の中の表面部分に炎症を起こす病気で、赤く腫れてただれが生じ、痛みも伴うことが多いため、猫の食欲の低下などもみられる病気です。口内炎とともに歯肉炎が併発している場合もい多くあります。

 

口内炎のフローチャート

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

猫の口内炎の原因は、まだはっきりとは分かっていません。しかし、歯垢や歯石がたまることが原因のひとつと考えられています。また、猫免疫不全ウィルス(FIV)感染症や猫白血病ウィルス(FeLV)感染症、猫ウィルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウィルス感染症)、猫カリシウィルス感染症などの感染症や糖尿病などの慢性疾患によって免疫力が低下し、口腔粘膜が細菌や真菌に感染することも原因のひとつと考えられています。

症状

口の中の粘膜が炎症を起こし、炎症を起こしている部分は出血しやすくなり、ただれて潰瘍になったりします。症状の進行とともに猫の口の痛みが強くなり、よだれを垂らしたり口臭も強くなっていきます。症状が重くなると強い痛みのため、口の周りや頬を触られるのを嫌がり、食事も積極的には摂らなくなったり、全く食べなくなってしまうこともあります。

向かって左奥の歯肉部分の炎症
▲向かって左奥の歯肉部分の炎症

 

治療

口内炎の治療は、一般的に抗生剤や抗炎症剤を投与します。口内炎を起こしている原因がある場合にはその治療も行います。歯垢や歯石が原因の場合はスケーリングや口の中の洗浄を行ない、糖尿病や感染症が原因としてある場合にはその治療も行います。

予防

早期発見、早期治療が重要です。日頃から猫のお口などをよく観察していただくことが重要です。また、歯垢の除去を行うために歯磨きの習慣をつけましょう。(ケア方法につきましては、『おていれ「歯磨き」』をご参照ください)歯石の除去には、多くの場合全身麻酔が必要となります。歯石除去の時期や方法、麻酔のリスクなどつきましてはその猫によって異なるのでかかりつけの獣医さんにご相談ください。

病気のデータ

Disease data

病気のかかりやすさ(%)

平均年間通院回数
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みなさんからのコメント

Comment
にー坊
2024-08-29 14:02:46
はじめまして。
7~8才のメス猫が口が痛がるような、何か引っかかったような仕草をします。食べる量も減っていて、鼻水も出ていて鼻周りが汚れています。
どんな病状があるのでしょうか?
アニコム獣医師
2024-08-30 09:10:54
>にー坊様
お話の内容から、猫のウイルス性感染症による口内炎などの口腔疾患や、猫風邪の可能性が考えられます。また、中年齢に差しかかっていることより、口腔内や鼻腔内の腫瘍の可能性もあります。猫ちゃんは鼻詰まりがあったり、口の中が痛いと、食欲低下が著しく、それにより体調悪化のスピードが早いこともありますので、可能であればお早めにご受診ください。
にー坊
2024-08-30 22:46:55
お答え頂き有り難うございます。病院で診てもらいましたら口の奥が赤くなってるそうです。痛み止めの注射を打ってもらい、後日念のため白血病、猫エイズの検査をする事になりました。今は注射が効いているのか食べれるみたいです。
みみ
2023-01-17 15:34:14
初めまして
3日前から舌の裏側、左右に一つずつ白いできものができてしまいました。
痛そうに見え、食事や水分も辛そうです。
ただの口内炎にしては大きく腫れている印象です。
病院に行きましたが、特に薬など処方されていません。
もう一度診せたほうがいいでしょうか?
アニコム獣医師
2023-01-20 10:20:37
>みみ様
最終的にお薬や処置が必要かどうかは実際に診察したうえでの判断となりますが、猫ちゃんが痛がって食事や飲水にも影響が出ているご状況について、再度受診していただきご相談されることをお勧めいたします。

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