概要
Overview乳腺は、左右の乳頭に沿って存在する乳汁を分泌する分泌組織で、乳腺腫瘍はこの乳腺組織が腫瘍化することで起こる病気です。女の子の猫に多く認められる腫瘍で、良性腫瘍と悪性腫瘍があります。乳腺腫瘍は猫がかかる腫瘍の中で 3 番目に多い腫瘍で、犬と比べて悪性腫瘍の可能性が高いことで知られています。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。
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原因
発症の要因として、女性ホルモンやその他のホルモン、遺伝的体質などの影響があるといわれています。避妊をしていない中高齢以上の女の子の猫で、乳腺腫瘍の発症率が高いことが知られており、女性ホルモンは発生の要因になっているといわれていますが、犬と違って猫の場合避妊手術を行っていても乳腺腫瘍が発生することがあります。また、男の子の猫も、まれに乳腺腫瘍になることがあるので注意が必要です。
症状
乳腺組織に「しこり」ができます。胸や脇の下、下腹部、内股までの乳腺に複数ヶ所できる場合もあり、悪性腫瘍の場合は腫瘍の増殖とともに皮膚が破け出血や壊死を起こしたりします。また、リンパ節や肺や肝臓などの他の組織に腫瘍が転移する場合があります。
治療
早期発見、早期摘出が重要となります。良性腫瘍では、早期摘出で経過が良好な場合が多いですが、悪性腫瘍では、摘出しても再発や他の組織に転移をすることがあり、経過が悪い場合もあります。手術で摘出する治療以外に、抗がん剤治療や放射線治療を行なうこともあり、またそれらの治療を手術と組み合わせて行なう場合もあります。
予防
発症には女性ホルモンの影響があるといわれているため、若いうちに避妊手術をすることが望ましいでしょう。避妊手術をしても発症することがあるため、日頃から猫の体をこまめに触ることを心がけ、「しこり」がみられた場合は、早めに動物病院にご相談ください。
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今のドライフードにはビートパルプが入っているため不安になっています。
あと、病院にエコー検査はやらないか聞きましたが、何かあればレントゲンにうつるから大丈夫と言われましたが、エコーは基本的にとらずにレントゲンだけで安心して良いのでしょうか?
猫ちゃんの乳腺腫瘍はホルモンバランスの関係で発生することが多いと言われておりますので、食事内容が転移や再発に関わる可能性もゼロではございませんが、どういった食材が影響するかについての明確なデータはございません。また、エコー検査とレントゲン検査は、どちらも腫瘍の転移の発見などには有効な検査方法で組み合わせることも多いので、今後の検査方針についてもかかりつけの先生と改めてご相談ください。
すでに生理が始まっているものの、避妊手術を行うことによって卵巣や子宮の病気の発症を予防できる可能性もございますので、避妊手術を検討されることも一つかと思います。他の方法で生殖器の疾患を予防することは難しい面があり、定期的に健診を受ける方法なども挙げられますが予防というわけではありません。かかりつけの先生にも一度ご相談されることをお勧めします。
乳腺腫瘍の予防としては、「若いうちに避妊手術をすることが望ましい」といわれておりますが、今の年齢で手術を実施する場合でも、今後の子宮や卵巣などの病気のリスクを減らすことができますので、遅すぎるということはございません。手術のメリットやデメリットについて主治医ともご相談のうえ、ご検討いただけたらと思います。