気管支炎 <猫>

概要

Overview

気管とは呼吸によって口から吸入した空気を肺に運ぶ管状の器官です。その気管の下端部分は気管支と呼ばれ、気管よりもさらに細い組織で、肺のガス交換を行う組織である肺胞に開口しています。気管支炎はこの気管支部分に炎症が起こる病気です。猫は鼻炎や咽頭炎になると気管支炎を併発することも多く、咳などの症状が現れます。ウィルス感染が原因であることが多く、特に冬場に流行が見られます。

※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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気管支炎の診療フローチャート

 

原因

いくつかのウィルスや細菌による感染か。あるいはそれらの混合感染によって引き起こされる場合が多くみられます。特にネコヘルペスウイルスによって起こるネコ伝染性鼻気管炎やネコカリシウイルスによって引き起こされるネコカリシウィルス感染症が、気管支炎のもっとも多い原因となり、特に空気が乾燥している冬場に流行が見られます。この他、細菌や真菌等も気管支炎の原因となることがあります。
また、刺激性の煙やガス、化学薬品などの吸い込み、異物の飲み込みなどが原因となり気管支炎が生じることもあります。

症状

気管支炎では、咳が主な症状として見られます。咳は、嘔吐時の動作に似ているため、吐き気を催しているのではないかと飼い主さんが間違えることがあります。咳のほかには発熱や呼吸が荒くなる症状がみられることもあります。また、気管支炎の波及により肺炎などが起こることがあり、その場合呼吸がさらに荒くなり食欲低下などの症状がみられます。

治療

気管支炎を起こすに至った原因により治療方法は異なりますが、感染症などが原因の場合は抗生物質、抗真菌剤の投与などを行います。また、症状にあわせて補液やネブライザー(蒸気吸入器)を使った吸入療法を行なうこともあります。
猫にはなるべく静かで暖かい部屋で安静にさせてあげる必要があります。

予防

気管支炎の症状を起こす原因となる「猫伝染性鼻気管炎」や「ネコカリシウィルス感染症」などはワクチン接種で防ぐことが可能です。獣医師の指示にしたがって、定期的なワクチン接種を行いましょう。ワクチン接種については個々の猫によって接種時期やワクチンの種類が異なるため、接種する際にかかりつけの動物病院とよくご相談ください。

病気のデータ

Disease data

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みなさんからのコメント

Comment
しんちゃん
2024-10-06 16:11:44
10/1くらいから、急に苦しそうになり病院にも1,2件回って検査したのですが、どこも異常がなく原因が分からないと言われました。
酸素ケースを借りて使ってみたのですが、怖がっていたのか異常行動を起こすようになりました。
YouTubeで喘息の症状などを見たのですが、そのままな感じもします
助けてください
アニコム獣医師
2024-10-08 10:59:08
>しんちゃん様
猫が苦しそうな様子を見せる場合、症状が継続するのか、一時的なものなのか、何分くらい続くのかにより原因が異なります。また、元気がない猫や高齢猫は酸素ケースに入ってくれますが、成猫や猫の性格によってはケースを嫌がる場合もあります。一度症状が出たときに動画を撮っていただき、かかりつけ医に見ていただくことをお勧めします。

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