ツメダニ症 <猫>

概要

Overview

ツメダニ症はネコツメダニ(Cheyletiella blakei)というダニの寄生によって起こる皮膚炎です。ツメダニは自然下でも生息できますが、卵、幼虫、成虫までの生涯を主に宿主の体の上で過ごします。成虫の大きさは0.4~0.5mm前後で、猫の体の上を白いツメダニが徘徊している様子を肉眼で確認できるため、別名『歩くフケ』とも呼ばれています。このツメダニ症は軽度の痒みと大量のフケが発生します。猫だけではなく、ヒトを刺して皮膚炎をおこすこともある人獣共通感染症です。

 

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

【直接感染】ツメダニ症を患っているどうぶつとの接触
【間接感染】ツメダニ症を患っている動物の被毛、使用後のブラシや洋服、毛布やベッドなどの寝具との接触。ノミ・シラミ・ハエなどが運んでくることもある。
上記の接触によってツメダニが寄生することで起こります。特徴的なフケがみられますので、顕微鏡でダニの存在を確認します。
ネコツメダニはその名の通り、頭に巨大なかぎ爪を持っているのが特徴で、寄生したどうぶつの被毛に産卵します。
卵は4日ほどで孵化し、幼ダニ(1週間)⇒若ダニ(10日間)⇒成ダニ(2週間)というサイクルで成長し、再び産卵して増殖します。

症状

猫に寄生すると、主に背中の部分にフケが生じます。猫の症状は軽度で痒みもあまりないことが多いようですが、まれに小さな湿疹やカサブタがみられます。ヒトがこのダニに刺されると、一過性の強い痒みや丘疹、水疱などがみられます。(ダニ刺咬性皮膚炎)

治療

内服、滴下、注射などで投薬治療を行ないますが、ダニの卵には効かないので、数回の投与が必要です。また、ネコツメダニは猫の体から離れても数日は生存可能なため、再感染を防ぐために生活環境を清潔にすることが重要です。同居しているどうぶつがいる場合は、同時に治療を始めましょう。

予防

感染どうぶつとの接触により感染するため、感染どうぶつとの接触を避け、猫の生活環境の衛生面には充分に注意しましょう。日頃から猫の様子を観察し、フケや湿疹、異常の有無をチェックしてください。ノミマダニ予防薬の中にはツメダニにも効果が期待できるものもありますので、主治医と相談するとよいでしょう。

病気のデータ

Disease data

病気のかかりやすさ(%)

平均年間通院回数
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みなさんからのコメント

Comment
あや
2025-02-24 16:03:00
10ヶ月のアメショです。
白いのが気になるのですが、
教えていただけますか?
アニコム獣医師
2025-02-26 12:27:09
>あや様
ネコちゃんの背中に白い粒のようなものがみられる場合、皮膚の乾燥や毛づくろい不足、ストレスなどによるフケの可能性を考えます。また、病的なものとしては、アレルギー性皮膚炎やダニ・ノミ・シラミの寄生、真菌の感染、脂漏性皮膚炎などが原因となることもあります。原因により対応方法が異なるため、一度ご受診いただき、原因疾患が隠れていないかどうかや、適切な対応方法についてご確認いただくと安心です。
2024-06-25 21:30:43
生後3ヶ月のノルウェージャンです
首後ろ、背中に部分的にフケが集中してるのを発見したのですが皮膚病が何かでしょうか…
特に痒がってる様子はないのですが
シャワーは2週間ほど前に一度入れてます
アニコム獣医師
2024-06-28 11:24:53
>鱒様
ねこちゃんの皮膚にフケがたくさんみられる場合は、皮膚の表面に細菌や真菌の感染によって炎症が起こっている、ノミやツメダニなどの外部寄生虫がいる可能性があります。また頻繁なシャンプーによって皮膚が乾燥してフケが出ることもあります。写真だけでは病的なフケなのかは判りかねるため、動物病院で診察を受けることをおすすめいたします。
ジジ
2021-12-19 02:34:04
ツメダニに感染してしまい歩く度に大量にフケが落ちてきます😭

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