概要
Overview犬の永久歯は、切歯、犬歯、前臼歯、後臼歯に分けられ、合わせて42本あります。永久歯が本来の数より少ないものを欠歯(欠如歯・無歯)といいます。
また外からは見えなくても歯肉や顎骨の中に歯が埋まっていて生えていないものを埋伏歯といい、シーズーやパグなどの短頭種、チワワなどの小型犬に多くみられます。
反対に歯が正常の数よりも多いものを過剰歯といいます。
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※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。
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原因
欠歯はそのほとんどが遺伝性のものと考えられています。また、歯胚(しはい=歯の元になるもの)に感染が起ることが原因となる場合もあります。
埋伏歯は、「歯が萌出するためのスペースが足りない」、「歯の成長する方向に問題がある」などが原因で起こると考えられています。
症状
正常な歯の数と比べて生えている歯の数が少ない場合、見た目では欠歯か埋伏歯かを判断できないので、歯科用レントゲンで確認します。
埋伏歯は、その歯を包むように含歯性嚢胞(がんしせいのうほう)が形成され、周囲の歯を圧迫したり、周りの歯根や顎の骨を溶かしてしまうことがあります。進行すると、顎の骨が折れる危険性もあります。
治療
欠歯の場合には特に治療の必要はありません。乳歯遺残を伴う埋伏歯の場合には残存乳歯を抜歯し、状況によっては歯肉を切除したり埋伏歯を抜歯することもあります。含歯性嚢胞ができている場合には外科的に摘出する必要があります。
予防
欠歯や埋伏歯のほとんどは遺伝が原因で、予防は難しいと考えられます。
歯の本数や歯並びの異常は、将来的に歯周病を引き起こしやすいといわれていますので、日頃から歯みがきなどのオーラルケアを行いましょう。
埋伏歯がある場合には含歯性嚢胞の形成の有無を定期的に歯科用レントゲンで確認をすると、より安心です。
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大丈夫ですか?
過剰歯は歯並びや嚙み合わせに影響がなく、口腔内にトラブルも見られない場合は経過観察となることもあります。過剰歯が存在することによって歯並びが悪くなったり、口腔粘膜を傷つける、歯垢が溜まりやすく歯周病等の可能性が高くなるといった場合は、抜歯が適用になることもあるため、一度かかりつけの先生にお口の中の状況を見ていただくことをお勧めいたします。