急性多発性神経根炎<犬>

概要

Overview

北米ではアライグマに噛まれた猟犬に発症がみられることから「アライグマ猟犬麻痺」として 知られています。麻痺を伴う神経疾患で、年齢や性別による発症の差は特にありません。
このほか、狂犬病生ワクチン注射後に発症するという説もありますが、関連性が明らかになっていません。人間にみられるギランバレー症候群などの疾患との類似点から、自己免疫疾患の一種ではないかとも考えられています。

 

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※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

アライグマの唾液中に含まれる成分に対する免疫応答という仮説もありますが、アライグマと全く接触した可能性のない犬にも発生が認められており、原因は不明です。

症状

しゃがれたような声になるといった、鳴き声の変化がみられることがあります。さらに後肢の 麻痺が起こり、前肢や顔面に広がります。「嚥下や咀嚼が困難になる」、「失禁」、「呼吸麻痺」など、さまざまな部位に神経麻痺症状を示します。症状は10日以上経過するとそれ以上は進行せず、数日から数ヶ月の期間をかけて回復していくのが典型的といわれていますが、悪化していく例もあるようです。

治療

発症後48時間以内のグルココルチコイド投与が有効であったとの報告があります。
発症の機序が解明されていないので、有効な治療方法は確立しておらず、症状に応じた対症療法を実施することになります。マットなどを利用して定期的に身体の向きを変え、床ずれを防ぎます。

予防

原因不明のため予防方法はありませんが、近年日本においてもペットとして飼われていたアライグマが捨てられ野生化していることがありますので、犬のお散歩をしている時に接触することがないように注意しましょう。また犬が飼い主さんの手元から離れて接触することがないよう、普段から首輪やリードに破損がないかをチェックして、安全にお散歩ができるよう注意をすることが大切です。

病気のデータ

Disease data

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