肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(にくげしゅせいずいまくせきずいえん)<犬>

概要

Overview

肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(Granulomatous Meningo Encephalomyelitis)は、脳と脊髄から成る中枢神経系に肉芽腫性病変(※)が形成される疾患です。英語名の頭文字をとってGMEと呼ばれることがあります。多くの犬種で発症が報告されていますが、若齢から中齢の小型犬での発症が比較的多いといわれています。
原因ははっきり分かっておらず、病変部からウイルスや細菌などが分離されていないことから、その発症には免疫が関与していると考えられています。
※肉芽腫性病変とは、炎症反応による巣状の病変のことです。

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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症状

病変の位置や広がりによって現れる症状は異なりますが、発作、失明、捻転斜頸(首が 左右どちらかの方向に傾きねじれる状態)、旋回(ぐるぐると回ること)、運動失調、首の痛みなど、さまざまな神経症状が現れます。
視力の喪失や運動失調などの症状から飼い主さんが異常に気づいて受診し、診断される ことが多いようです。

治療

どうぶつにみられる症状から肉芽腫性髄膜脳脊髄炎が疑われると、MRIなどの画像検査を実施し、脳など中枢神経に病変を確認することになるのですが、確定診断するためには組織の病理検査が必要であることから、臨床症状や画像診断からGMEを強く推定して治療を開始することがほとんどです。他の炎症性中枢神経系疾患、脳腫瘍などとの鑑別が必要です。また、原因ははっきり分かっていないのですが、免疫システムが発症に関与していると推測されていることと、ステロイドなどの免疫抑制剤の投与に反応した症例が多数報告されていることから、コルチコステロイド(プレドニゾロン)、シクロスポリンなど免疫抑制剤の投与による治療が試みられます。治療によって症状を抑えることができたという報告が多数ある一方、再発も多く、病状が進行した場合の予後は良くありません。

予防

原因がはっきりしていないことから予防方法はありません。初期の症状を見逃さず、早期に治療を開始することが有効だと考えられます。

病気のデータ

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