アジソン病の根本治療について 投稿者:浜崎文栄 投稿日:2010/08/21(Sat) 15:05 No.419
いつもお世話様です.うちの風がアジソン病と診断されました.一生つきあっていかないといけない病気と.根本治療方法はない病気なのでしょうか?近所に日本動物高度医療センターがあるのでそこでみてもらった方がいいでしょうか?現在はグルココルチロイドとミネラルコルチコイドを補うステロイド剤を1日1回飲んでいます.効果はあって1週間ほとんど自分から食べなかったのですが食べるようにはなりました.でもステロイドの副作用も気になっています.とにかく水を多く飲むようになっておしっこの回数も3倍くらいになりました.ご意見よろしくお願い致します.
Re: アジソン病の根本治療につい... - 獣医師 羽鳥 2010/08/24(Tue) 17:49 No.420 浜崎文栄様
暦の上では秋とはいえ、厳しい暑さが続いておりますが、 浜崎様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。 風ちゃんがアジソン病と診断されたとのこと、浜崎様におかれましては、 ご心配のこととお察し申し上げます。
早速、ご相談につきましてご案内させて頂きますが、実際にお子様のご様子を 拝見していないため、一般的なご案内となりますことを、何卒ご了承下さいませ。
アジソン病(副腎皮質機能低下症)は、副腎とよばれる臓器から分泌される ステロイドホルモンが不足することによって起こります。 副腎は、副腎髄質と副腎皮質という組織に分かれており、いずれもホルモンを 分泌しますが、分泌するホルモンが異なります。副腎皮質はステロイドホルモンを 分泌し、副腎髄質はカテコールアミンを分泌します。 また、副腎皮質はさらに球状帯、束状帯、網状帯の3層に分かれており、 それぞれ異なった機能のステロイドホルモンを分泌します。球状帯からは アルドステロンなどナトリウムやカリウムなどのミネラルのバランスを制御する ミネラルコルチコイド、束状帯からはコルチゾールなど糖代謝などに関連する グルココルチコイド、網状帯からは生殖器等に作用する性ステロイドホルモンが 分泌されます。 アジソン病は、これらのステロイドホルモンのうち、ミネラルコルチコイドまたは グルココルチコイド、あるいはこの両方が不足する疾患です。 アジソン病の原因としては特発性(はっきりとした原因は不明だが、自己免疫などが 関与しているといわれている)、感染症、転移性腫瘍、薬剤などにより副腎皮質が 破壊された場合や、副腎皮質にホルモン分泌の指令を与える下垂体や視床下部に 異常がある場合があります。 また、ステロイド剤の長期または大量投与の中止後に起こる場合もあります。 このうち、ワンちゃんでは特発性の副腎萎縮によるものが多く、ホルモンの 分泌能力が90%以上障害された場合に症状が現れるといわれています。 またほとんどのケースで球状帯と束状帯が破壊され、ミネラルコルチコイドと グルココルチコイドが不足しているといわれているため、この両方を 治療として投薬することが一般的になっております。
また、アジソン病では、発症後、治療を行わなかったり、投薬量が不足することに よって循環障害などの急性の症状が見られることがあり、ショック症状などが みられることもあります。この様な場合には、改善のために輸液による循環改善や 注射によるホルモン補填などが行われます。 状態が安定した場合は、ホルモン剤の経口投与などによる維持療法が行われますが、 ほとんどの場合、不足している副腎皮質ホルモンの生涯にわたる投与が 必要となります。 また、このお病気は旅行、入院、手術など、ストレスが加わる場合に症状が 現れやすくなるため、ストレスが加わることが予想される場合には、 投薬量の調整が必要になることがあります。
風ちゃんは現在、症状は安定化され、食欲も戻ってきているとのことで ございますが、ステロイド剤の投与に伴う多飲多尿の症状がみられるとの ことでございますね。 アジソン病は上述のように、お子様の症状等により、その都度、お薬の種類や 量を調節することが多いお病気ですので、風ちゃんの多飲多尿の症状や 食欲等を含め、なるべく正確にかかりつけの先生に風ちゃんの症状を お伝えいただければと存じます。また今後の治療方針などにつきましても 併せてご相談頂くことをお勧めいたします。なお、その後、ご不安な点などが ありましたら、セカンドオピニオンを他の病院さんにお求めになられることも 一つの方法かと存じます。
アジソン病は、不足しているステロイドホルモンを生涯、投与する必要性が ある病気ではございますが、適切なホルモン補填により良好な状態で寿命を 全うできるケースも多くございます。費用面でのご負担も大きいかとは 存じますが、風ちゃんがよりよい状態を保てるよう、かかりつけの先生と よくご相談いただければと存じます。
なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での どうぶつ相談(健康相談、しつけ相談)サービスを承っております。 お気がかりなことがお有りの際には、ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。 平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く) 土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
朝夕は幾分しのぎやすくなりましたが、まだまだ厳しい残暑が続いております。 浜崎様におかれましてはくれぐれもご自愛くださいませ。 今後とも、アニコムを何卒宜しくお願い申し上げます。
|