チワワの膝蓋骨脱臼 と肝臓疾患... 投稿者:しゅーまま 投稿日:2012/01/25(Wed) 18:24 No.1113
お世話になります。ロングコートチワワ、オス、9ヶ月です。体重は1.8キロです。昨日、去勢手術をおこないましたが、その手術前検査で、肝臓に関係する数値ALTが290とオーバーでした。以前に血液検査を受けたときも同じくらい高い数値でしたが、そのときは成長期だから高くても大丈夫、と言われていました。今回は手術前ということもあり、アンモニアの数値がぎりぎりの75と高めで、先生が麻酔を迷っていました。結果、大丈夫でしたが、先天性の肝臓疾患の可能性があるのでは、と言われました。うちの子は、歯がオーバーです。当初2ミリオーバーでしたが、今は7ミリくらいオーバーです。そのことから、先生が言うには、他にも疾患(たとえば肝臓)があるのでは、とのことでした。また、知人に言われ先生に手術後にみてもらうと、膝蓋骨脱臼でした。軽度なので、足をひきづらない限り手術は不要、と言われました。今後、肝臓の数値が高いのであれば、おかしなどのカロリーや種類を選んだほうがよいのでしょうか?また、脱臼に関して悪化させないようにするには、元気な子なのですが、 早く走ったりなど、控えさせたほうがよいことはあるでしょうか。
Re: チワワの膝蓋骨脱臼 と肝臓... - 獣医師 岸田 2012/01/27(Fri) 13:14 No.1115 しゅーまま様
寒い日が続いておりますが、しゅーまま様におかれましてはいかがお過しでしょうか。 この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。 しゅーまま様のワンちゃんは去勢手術前の血液検査で肝臓の数値が高く、 肝臓疾患の可能性を指摘され、また軽度の膝蓋骨脱臼があるとのことですね。 以下、順にご説明させて頂きますが、実際のご様子を拝見しておりませんので、 一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。
<肝臓疾患について> ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)は本来、肝細胞中に存在する酵素であり、 肝細胞が障害を受けると血液中に漏れ出て血中濃度が上昇します。 ALTは赤血球や筋肉の細胞等にも少量含まれておりますので、 これらの損傷や運動などによって若干の上昇が見られることがあります。 一般的には、正常値の2〜3倍以上の上昇が認められる場合は、肝細胞の障害を疑います。 その一方で、ALTの上昇の程度は肝疾患の重篤度とは相関しておらず、 正常の2〜3倍に上昇していても、必ずしも治療が必要な肝疾患とは限りません。 肝機能を評価するための血液検査の他の項目(ALP、AST(GOT)、 GGT、ALB(アルブミン)、 BUN(尿素窒素)、総胆汁酸、アンモニア、ビリルビンなど)の結果や、 レントゲン検査、エコー検査などの画像診断等の結果を総合的に評価して、 「経過観察を行うか」、「治療を行うか」、「さらに詳しい検査を行うか」を判断します。
肝障害の原因となる疾患は数多くありますが、共通して見られる症状としては、 「食欲・元気がない」、「嘔吐や下痢が続く」、「発育不良」、「痩せてくる」などがあり、 肝障害の程度によっては「発熱」や「出血傾向(血が止まりづらい)」、 「食後の神経症状(肝性脳症)」などが見られる場合もあります。 また症状がないまま経過する場合もあります。
現在、しゅーまま様のワンちゃんはとても元気なご様子で、 気になる臨床症状も特にみられないとのことですので、 経過観察中ということではないでしょうか。 何らかの原因による一時的な肝細胞の障害であれば、 十分な休息と適切な食事(おやつも含む)を続けることで改善することも多くみられます。 今後、気になるような症状がみられたり、今後も継続してALTの上昇が見られる ようであれば、原因となる疾患がないかどうかを調べ、 今後の対策(経過観察でよいのか、治療が必要なのか)について かかりつけの先生とよくご相談いただければと存じます。
なお、肝障害が見られる場合の食事についてですが、 肝臓の負担とならず良質で消化がよい、脂肪やたんぱく質、炭水化物を 適切に調整した食事が適しています。 フードもおやつも、なるべく品質の良いものを選んでいただければと存じます。 また、肝疾患のワンちゃん用につくられた療法食がありますので、 かかりつけの先生にお尋ねいただくことをお勧めいたします。
<膝蓋骨脱臼について> 膝蓋骨脱臼とは、膝蓋骨(膝のお皿)が正常な位置から内側、または外側に外れてしまう状態 をいいます。小型犬のワンちゃんの場合には、膝蓋骨の内側への脱臼(内方脱臼)の発症が 多くみられます。 膝蓋骨脱臼は脱臼の程度によりグレードが分かれており、 グレードや症状の出る頻度や程度によって内科的治療から外科的治療まで対処法は様々ですが、 しゅーまま様のワンちゃんのように軽度の場合には特に治療を必要としないこともあります。 しかしながら、症状を悪化させないための生活上の注意はとても重要です。 以下、ご注意いただきたい点をご案内いたしますので、参考にしていただければ幸いです。
1.体重を増やしすぎない 体重の増加は膝の関節に負担をかけます。 ただし、痩せさせ過ぎて筋肉を落としてしまうと逆効果のこともあります。 膝に負担をかけない適度な運動で、筋肉を維持しながら体重管理をしましょう。 2.室内では滑らないように注意 フローリングの床はすべりやすく膝に負担がかかります。 すべり止めのワックスをしたり、マット等を敷くなどの対策をしましょう。 また、足裏の毛が伸びてくるとすべりやすくなりますので、こまめにチェックしましょう。 3.ジャンプや過度の運動を避ける ジャンプや激しい運動は膝に負担がかかります。 ぴょんぴょん飛び跳ねたり、ソファーなどを昇り降りするのも避けましょう。 急な方向転換も、膝に無理な力がかかりますので要注意です。 お散歩は、すべらない、段差のないところをまっすぐゆっくり歩くようにするとよいでしょう。
また、万が一何かの拍子に膝を痛めてしまった時は、 出来る限り安静にして、早めに動物病院を受診するようにして下さい。 しゅーまま様のワンちゃんはとても元気でいらっしゃるようですので、 運動を制限すると言ってもなかなか難しい面もあるかもしれませんが、 出来る限りで、膝に負担をかけないように気をつけていただければと存じます。
厳しい寒さが続いております。 しゅーまま様もワンちゃんもお身体大切にお過ごし下さい。 今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。
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